数Ⅱで習う「積分の公式」の一覧をまとめていきます。積分は高校数学Ⅱで習う最後の分野です。積分の公式を使うことで、不定積分、定積分、グラフ同士で囲まれた面積などを求めることができます。
積分の公式は数Ⅲも含めるとかなり多くなり、暗記するのが大変なので、まず数Ⅱの公式からしっかり使い方を覚えていただけたらと思います。
それでは、以下に積分の公式や定義を使う簡単な問題を紹介します。ここで紹介する積分公式は全部で12個あります。積分の公式に自信がない方は順番に見ていただけたらと思います。
① ② ③ ④ ⑤ ⑥
⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫
積分の公式のまとめ一覧
ある程度積分に詳しい方は、自分の知りたい問題番号(上の①~⑫の番号)をクリックしてください。スマホの方でジャンプしない方は、スライドして見てください。
【積分の公式①】
積分の公式で、おそらく一番最初に習うのがこの不定積分の公式です。公式を見ると複雑に見えますが、言葉で言い変えると、「xnを積分したければ、指数n(xの右上についている数字のこと)を1足して、xn+1とし、そのn+1で割ればよい」という公式です。
例えば、例①のx2を積分すると、指数(xの右上についている数字)が2なので、2に1を足して、x3とし、3で割ればよいということです。
つまり、x2を積分すると、x3÷3=x3/3(3分のxの三乗)ということですね。なお、このとき積分定数Cを書き忘れることが非常に多いので注意しましょう。
また、例③のxを積分する場合は、xの指数は1が省略されているので、n=1のときだと考えてください。
【積分の公式②】
この積分の公式は、∫3x2dx=3・∫x2dxのように、「数字は前に出すことができる」という公式です。数字を前に出せば、3∫x2dxとなり、∫x2dxが先ほどの積分の公式①で計算できますね。
なお、ここでも積分定数Cを書き忘れないように注意しましょう。∫3x2dx=x3とすると、Cが抜けているので、減点または間違いになります。
【積分の公式③】
この積分の公式は、簡単に覚えられる公式だと思います。∫数字dx=数字x+Cのように、「数字にxをつけて積分定数Cをたすだけ」という公式なんです。
つまり、例①のように3を積分したければ、3にxをくっつけて、3x+Cとすればいいだけなんです。
【積分の公式④】
この積分公式は、「∫は分配してもよい」という公式です。例えば、∫(2x4-3x2)dx = ∫2x4dx-∫3x2dxという分配法則のような感じで∫をかけることができます。
【定積分の定義】
ここからは、定積分のお話しです。上の問題のように、∫に数字がついた積分を「定積分」といいます。ちなみに、∫の上についた数字を上端、下の数字を下端といいます。
例の問題だと、上端が2、下端が0ということになります。定積分は、まずf(x)の不定積分を求め、その不定積分のxに上端と下端の数字を入れたら求めることができます。
例の問題なら、x2+2x-3の不定積分は、 x3/3+x2-3xなので、この式に上端のx=2を代入したものから、下端のx=0を代入した数を引けば完成です。
なお、定積分を求めるとき、積分定数Cは書かなくても構いません。なぜなら、積分定数Cを仮に書いたとしても、F(2)-F(0)をしたときに、C-Cとなり消えていくからです。
ちなみに、この問題が定積分の定義となるので、この定義さえ知っていれば、下の公式を知らなくても、定積分のほとんどの問題を解くことができます。
【積分の公式⑤】
ここの積分公式からは、知っていると定積分の計算が簡単にできます。この公式は、「上端と下端が同じときに使える」公式です。上の例のように、上端と下端が同じ値なら、定積分はすべて0となります。
【積分の公式⑥】
この積分公式は、「上端と下端の値を入れ変えたいとき」に使える公式です。例の問題のように、上端の数が下端より小さい時に使うことが多い公式です。
【積分の公式⑦】
この積分公式は、「同じ∫の定積分が2つ以上あるとき」に使える公式です。例のように、上端と下端が同じ∫が2つ以上あるときは、∫でくくることができます。
∫でくくることで、( )の中が計算できるので、この公式を知っていると、定積分の定義を使って普通に解くより、楽に解くことができます。
【積分の公式⑧】
この積分公式は、通称「1/6公式」と言われています。グラフ同士で囲まれた面積を求める時や、センター試験、二次試験で非常に利用価値が高いので、絶対に覚えておいた方が良い公式です。
この1/6公式が使える条件は、「∫の横の二次関数の解が上端と下端と同じ」になるときです。例えば、例①の二次関数は、黄色の線の(x-2)(x-3)ですね。この(x-2)(x-3)=0の解はx=2と3です。
この解2と3が上端と下端の数字と同じになっているのがわかりますか?こういう時に1/6公式が使えます。1/6公式自体は複雑で覚えにくいと思いますが、非常に便利な公式なので、たくさん問題を解いて、ぜひマスターしてください。
【積分の公式⑨】
この公式は、「上端と下端の数字が異符号のときに使える」公式です。例①なら上端が2、下端が-2で異符号なので、この公式が使えます。
この公式を使うと、積分する関数のx3やxなどの指数(xの右上にある数字のこと)が奇数の数を消すことができ、定積分の計算が楽になります。つまり、例①ならx3と-2x、例②なら、5xを消すことができます。
【積分の公式⑩】
この積分の公式は、「2つの積分する関数が同じで、さらに上端と下端が同じ」ときに使える公式です。言葉では少し説明しにくいので、例で理解していただけたらと思います。
例①だと積分する関数が2つあり、どちらも3x-2ですね。2つの積分の上端と下端に注目すると、片方の上端が3、片方の下端が3になっているので、このようなとき、この公式は使えます。
例③のように、積分する関数が違う場合は使えません。このように、「使える条件がかなり制限されている」ので、個人的にはすぐに覚える必要はない公式だと思います。
【積分の公式⑪】
この積分公式で最後となります。y=2x-3をxで微分するときに、y´と書くことが多いですが、別の表し方に d/dx という記号があります。これは「xで微分する」という意味です。
公式自体は複雑に見えますが、例①だと3t-2を3x-2に、例②だと-2t2+5t-1を-2x2+5x-1のように、tをxに変えることができるという公式です。
【積分の公式のまとめ】
以上、積分の公式の一覧でした。12個もあるので、覚えるのが大変だと思います。なので、問題で使うことが多い ① ② ③ ⑤ ⑦ ⑨ ⑫ の公式を優先的に覚えていくことをオススメします。
積分の公式は数Ⅲも含めるとかなり多くなり、暗記するのが大変なので、まず数Ⅱの公式からしっかり使い方を覚えていただけたらと思います。
スポンサーリンク
それでは、以下に積分の公式や定義を使う簡単な問題を紹介します。ここで紹介する積分公式は全部で12個あります。積分の公式に自信がない方は順番に見ていただけたらと思います。
① ② ③ ④ ⑤ ⑥
⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫
積分の公式のまとめ一覧
ある程度積分に詳しい方は、自分の知りたい問題番号(上の①~⑫の番号)をクリックしてください。スマホの方でジャンプしない方は、スライドして見てください。
【積分の公式①】
積分の公式で、おそらく一番最初に習うのがこの不定積分の公式です。公式を見ると複雑に見えますが、言葉で言い変えると、「xnを積分したければ、指数n(xの右上についている数字のこと)を1足して、xn+1とし、そのn+1で割ればよい」という公式です。
例えば、例①のx2を積分すると、指数(xの右上についている数字)が2なので、2に1を足して、x3とし、3で割ればよいということです。
つまり、x2を積分すると、x3÷3=x3/3(3分のxの三乗)ということですね。なお、このとき積分定数Cを書き忘れることが非常に多いので注意しましょう。
また、例③のxを積分する場合は、xの指数は1が省略されているので、n=1のときだと考えてください。
【積分の公式②】
この積分の公式は、∫3x2dx=3・∫x2dxのように、「数字は前に出すことができる」という公式です。数字を前に出せば、3∫x2dxとなり、∫x2dxが先ほどの積分の公式①で計算できますね。
なお、ここでも積分定数Cを書き忘れないように注意しましょう。∫3x2dx=x3とすると、Cが抜けているので、減点または間違いになります。
【積分の公式③】
この積分の公式は、簡単に覚えられる公式だと思います。∫数字dx=数字x+Cのように、「数字にxをつけて積分定数Cをたすだけ」という公式なんです。
つまり、例①のように3を積分したければ、3にxをくっつけて、3x+Cとすればいいだけなんです。
【積分の公式④】
この積分公式は、「∫は分配してもよい」という公式です。例えば、∫(2x4-3x2)dx = ∫2x4dx-∫3x2dxという分配法則のような感じで∫をかけることができます。
スポンサーリンク
【定積分の定義】
ここからは、定積分のお話しです。上の問題のように、∫に数字がついた積分を「定積分」といいます。ちなみに、∫の上についた数字を上端、下の数字を下端といいます。
例の問題だと、上端が2、下端が0ということになります。定積分は、まずf(x)の不定積分を求め、その不定積分のxに上端と下端の数字を入れたら求めることができます。
例の問題なら、x2+2x-3の不定積分は、 x3/3+x2-3xなので、この式に上端のx=2を代入したものから、下端のx=0を代入した数を引けば完成です。
なお、定積分を求めるとき、積分定数Cは書かなくても構いません。なぜなら、積分定数Cを仮に書いたとしても、F(2)-F(0)をしたときに、C-Cとなり消えていくからです。
ちなみに、この問題が定積分の定義となるので、この定義さえ知っていれば、下の公式を知らなくても、定積分のほとんどの問題を解くことができます。
【積分の公式⑤】
ここの積分公式からは、知っていると定積分の計算が簡単にできます。この公式は、「上端と下端が同じときに使える」公式です。上の例のように、上端と下端が同じ値なら、定積分はすべて0となります。
【積分の公式⑥】
この積分公式は、「上端と下端の値を入れ変えたいとき」に使える公式です。例の問題のように、上端の数が下端より小さい時に使うことが多い公式です。
【積分の公式⑦】
この積分公式は、「同じ∫の定積分が2つ以上あるとき」に使える公式です。例のように、上端と下端が同じ∫が2つ以上あるときは、∫でくくることができます。
∫でくくることで、( )の中が計算できるので、この公式を知っていると、定積分の定義を使って普通に解くより、楽に解くことができます。
【積分の公式⑧】
この積分公式は、通称「1/6公式」と言われています。グラフ同士で囲まれた面積を求める時や、センター試験、二次試験で非常に利用価値が高いので、絶対に覚えておいた方が良い公式です。
この1/6公式が使える条件は、「∫の横の二次関数の解が上端と下端と同じ」になるときです。例えば、例①の二次関数は、黄色の線の(x-2)(x-3)ですね。この(x-2)(x-3)=0の解はx=2と3です。
この解2と3が上端と下端の数字と同じになっているのがわかりますか?こういう時に1/6公式が使えます。1/6公式自体は複雑で覚えにくいと思いますが、非常に便利な公式なので、たくさん問題を解いて、ぜひマスターしてください。
【積分の公式⑨】
この公式は、「上端と下端の数字が異符号のときに使える」公式です。例①なら上端が2、下端が-2で異符号なので、この公式が使えます。
この公式を使うと、積分する関数のx3やxなどの指数(xの右上にある数字のこと)が奇数の数を消すことができ、定積分の計算が楽になります。つまり、例①ならx3と-2x、例②なら、5xを消すことができます。
【積分の公式⑩】
この積分の公式は、「2つの積分する関数が同じで、さらに上端と下端が同じ」ときに使える公式です。言葉では少し説明しにくいので、例で理解していただけたらと思います。
例①だと積分する関数が2つあり、どちらも3x-2ですね。2つの積分の上端と下端に注目すると、片方の上端が3、片方の下端が3になっているので、このようなとき、この公式は使えます。
例③のように、積分する関数が違う場合は使えません。このように、「使える条件がかなり制限されている」ので、個人的にはすぐに覚える必要はない公式だと思います。
【積分の公式⑪】
この積分公式で最後となります。y=2x-3をxで微分するときに、y´と書くことが多いですが、別の表し方に d/dx という記号があります。これは「xで微分する」という意味です。
公式自体は複雑に見えますが、例①だと3t-2を3x-2に、例②だと-2t2+5t-1を-2x2+5x-1のように、tをxに変えることができるという公式です。
【積分の公式のまとめ】
以上、積分の公式の一覧でした。12個もあるので、覚えるのが大変だと思います。なので、問題で使うことが多い ① ② ③ ⑤ ⑦ ⑨ ⑫ の公式を優先的に覚えていくことをオススメします。
スポンサーリンク