ここでは、化学反応式の係数が絶対にわかる裏技、その名も「未定係数法」のやり方やコツを解説します。この未定係数法をマスターすれば、化学反応式の係数を求めることが確実にできます。

未定係数法

何と言っても、未定係数法の良い点は、「どんな化学反応式でも、反応物と生成物がわかっていれば、係数を求めることができる点」です。

複雑な化学反応式になると、化学反応式の作り方や覚え方!中学生でも簡単に書ける方法!で紹介した方法では、解けないときがあります。

しかし、この未定係数法を使えば、何度も言いますが、絶対に化学反応式の係数を出せますので、ぜひ解き方をマスターしてほしいと思います。

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なお、未定係数法は、高校の化学で習います。つまり、高校レベルの内容なので、中学生の方は、少し難しいと思います。

でも、連立方程式を少しできる方なら、中学生の方でもマスターできるかもしれませんし、中学生の方でもわかるように頑張って解説しますので、中学生の方も興味があれば、見ていってください。


〔未定係数法のやり方の流れ〕

①反応物の一番左の係数を1にして、それ以降の係数は、a、b、c ・・・ と文字でおく。

②反応物の各原子に注目して、反応物と生成物の個数を比較する。

③係数が分数の時は、両辺に必要な数をかける。



それでは、まず簡単な化学反応式で、未定係数法のやり方やコツをつかんでいただきましょう。特に、②の原子の個数比較ができるかどうかが最重要ポイントなので、②の解説をじっくり読んでいただけたらと思います。



例1 銅を加熱して酸化銅ができる化学反応式の係数□を決定しよう。
未定係数法

□ Cu + □ O → □ CuO



①反応物の一番左の係数を1にして、それ以降の係数は、a、b、c ・・・ と文字でおく。

Cu + →  CuO

反応物の一番左の物質はCuなので、Cuの係数を1にして、それ以降のOの係数を、CuOの係数をとおきます。なお、係数が1のときは、1は省略します。つまり、1Cuとは書かず、単にCuと書きます。


②反応物の各原子に注目して、反応物と生成物の原子の個数を比較する。

Cu +   →  CuO

次に、反応物の各原子に注目します。反応物(左辺)には、CuとOがあります。一方、生成物(右辺)には、CuOがあります。これらの原子の個数を比較します。

まず、Cu原子の個数についてみると、左辺には1個、右辺にはb個のCu原子があります。

〔Cu原子の個数比較について〕
Cu +  →  CuO (左辺のCu=1個、右辺のCu=個)

左辺と右辺のCu原子の個数は、等しくなるので、1=bとなり、これで、bの係数が1となることがわかります。bの値が1とわかったので、化学反応式をすぐに修正しましょう。

Cu +  →  CuO (b=1なので、CuOの係数は1にする。)

では最後に、O原子の個数についてみると、左辺には2個、右辺には1個のO原子があります。なお、このときの左辺のは、O原子が2個あることを意味するので、a個ではなく、2a個なので、注意してください。

〔O原子の個数比較について〕
Cu +  → CuO (左辺のO=個、右辺のO=1個)

左辺と右辺のO原子の個数は、等しくなるので、=1で、a=1/2(2分の1)となり、これで、aの係数が1/2となることがわかります。aの値が1/2とわかったので、化学反応式をすぐに修正しましょう。

Cu + 1/2 →  CuO (a=1/2なので、の係数は1/2にする。)


③係数が分数の時は、両辺に必要な数をかける。

化学反応式の係数は、すべて整数にしないといけない
ので、1/2の係数を整数にする必要があります。そのために、左辺と右辺を2倍します。

Cu + 1/2 →  CuO (両辺を2倍する。両辺を2倍すると・・・)
        ↓
2Cu +  →  2CuO (Cuは2Cu、1/2はO、CuOは2CuOに変わる)

係数がすべて整数になったので、これで、銅を加熱して酸化銅ができる化学反応式の完成です。

(答え) 2Cu + O → 2CuO

※計算の流れ

Cu + →  CuO (左から係数を1、の順に記入)
   ↓
Cu +  → CuO (左辺のCu=1個、右辺のCu=個より、b=1
   ↓
Cu + 1/2 → CuO (左辺のO=個、右辺のO=1個より、a=1/2
   ↓
2Cu + O →  2CuO (1/2 を消すために、両辺を2倍して終わり)

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例2 酸化銅と炭素を加熱分解し、銅と二酸化炭素ができる化学反応式の係数□を決定しよう。
未定係数法

□ CuO + □ C → □ Cu + □ CO



①反応物の一番左の係数を1にして、それ以降の係数は、a、b、c ・・・ と文字でおく。

CuO + →  Cu +  CO

反応物の一番左の物質はCuOなので、CuOの係数を1にして、それ以降のCの係数を、Cuの係数を、COの係数をとおきます。


②反応物の各原子に注目して、反応物と生成物の原子の個数を比較する。

CuO +  C→  Cu +  CO

次に、反応物の各原子に注目します。反応物(左辺)には、CuOとCがあります。一方、生成物(右辺)には、CuとCOがあります。これらの原子の個数を比較します。

まず、Cu原子の個数に注目すると、左辺には1個、右辺にはb個のCu原子があります。

〔Cu原子の個数比較について〕  
CuO +  C→  Cu +  CO (左辺のCu=1個、右辺のCu=個)

左辺と右辺のCu原子の個数は、等しくなるので、1=bとなり、これで、bの係数が1となることがわかります。bの値が1とわかったので、化学反応式をすぐに修正しましょう。

CuO +  C→ Cu +  CO (b=1なので、Cuの係数は1にする。)

次に、O原子の個数に注目すると、左辺には1個、右辺には2個のO原子があります。なお、このときの右辺のCOは、O原子が2個あることを意味するので、c個ではなく、2c個なので、注意してください

〔O原子の個数比較について〕  
CuO +  C→ Cu +  CO (左辺のO=1個、右辺のO=2個)

左辺と右辺のO原子の個数は、等しくなるので、1=2で、c=1/2(2分の1)となり、これで、cの係数が1/2となることがわかります。cの値が1/2とわかったので、化学反応式をすぐに修正しましょう。

CuO +  → Cu + 1/2 CO  (c=1/2なので、CO2の係数は1/2にする。)

では最後に、C原子の個数についてみると、左辺には個、右辺には1/2個のO原子があります。なお、このときの右辺の1/2 Cは、O原子が1/2個あることを意味するので、1個ではなく、1/2個なので、注意してください。

〔C原子の個数比較について〕  
CuO +  C→ Cu + 1/2 CO (左辺のC=a個、右辺のC=1/2個)

左辺と右辺のC原子の個数は、等しくなるので、1/2で、a=1/2(2分の1)となり、これで、aの係数が1/2となることがわかります。aの値が1/2とわかったので、化学反応式をすぐに修正しましょう。

CuO + 1/2 →  CuO + 1/2 CO (a=1/2なので、Cの係数は1/2にする。)


③係数が分数の時は、両辺に必要な数をかける。

化学反応式の係数は、すべて整数にしないといけない
ので、1/2 Cと1/2 COの係数数を整数にする必要があります。そのために、左辺と右辺を2倍します。

CuO + 1/2 C →  Cu + 1/2 CO (両辺を2倍する。両辺を2倍すると・・・)
        ↓
2CuO +  C →  2Cu + CO (CuOは2CuO、1/2はC、Cuは2Cu、1/2 COはCO変わる)

係数がすべて整数になったので、これで、酸化銅と炭素を加熱分解し、銅と二酸化炭素ができる化学反応式の完成です。

(答え) 2CuO + C → 2Cu + CO

※計算の流れ

CuO +  C→  Cu +  CO (左から係数を1、の順に記入)
   ↓
CuO +  C→ Cu +  CO (左辺のCu=1個、右辺のCu=個より、b=1
   ↓
CuO +  C→ Cu + 1/2 CO (左辺のO=1個、右辺のO=2個より、c=1/2
   ↓
CuO + 1/2 C→ Cu + 1/2 CO (左辺のC=個、右辺のC=1/2個より、a=1/2
   ↓
2CuO +  C →  2Cu + CO (1/2 を消すために、両辺を2倍して終わり)


以上、中学生レベルの2つの化学反応式を用いて、未定係数法を解説しましたがどうでしたでしょうか?「難しい!やり方が複雑だなあ」と感じた人もいると思います。

確かに慣れないうちは、難しいと思いますし、中学生レベルの化学反応式なら、化学反応式の作り方や覚え方!中学生でも簡単に書ける方法!のやり方をマスターする方が良いと思います。

しかし、高校レベルの化学反応式の中には、未定係数法を知っていないと困るときがありますので、ここからは、高校レベルの化学反応式を紹介させていただきます。



例3 プロパンを燃焼し、二酸化炭素と水ができる化学反応式の係数□を決定しよう。
未定係数法

□ C + □ O → □ CO + □ H


①反応物の一番左の係数を1にして、それ以降の係数は、a、b、c ・・・ と文字でおく。

 + →  CO + 

これで、3回目なので、ここは簡単ではないでしょうか!?反応物の一番左の物質はCなので、Cの係数を1にして、それ以降のOの係数を、COの係数を、Hの係数をとおきます。

ちなみに、プロパンのような有機物のほとんどの物質は、燃焼させると二酸化炭素と水(水蒸気)を発生することが知られています。これは、有機物の多くが、炭素と水素を含んでいるからです。


②反応物の各原子に注目して、反応物と生成物の原子の個数を比較する。

 + →  CO + 

次に、反応物の各原子に注目します。最初にも言いましたが、この②の過程が一番難しく、重要なポイントなので、じっくり読んでください。

反応物(左辺)には、CとOがあります。一方、生成物(右辺)には、COとHOあります。これらの原子の個数を比較します。

まず、C原子の個数に注目すると、左辺には3個、右辺には個のC原子があります。

〔C原子の個数比較について〕  
 + →  CO +  (左辺のC=3個、右辺のC=個)

左辺と右辺のC原子の個数は、等しくなるので、3=bとなり、これで、bの係数が3となることがわかります。bの値が3とわかったので、化学反応式をすぐに修正しましょう。

なお、このときの左辺のCは、C原子が3個あることを意味するので、1個ではなく、3個なので、注意してください。

 + →  CO +  (b=3なので、bの係数は3にする。)

次に、H原子の個数に注目すると、左辺には8個、右辺には2個のH原子があります。なお、このときの右辺のOは、H原子が2個あることを意味するので、c個ではなく、2c個なので、注意してください

〔H原子の個数比較について〕  
 + →  CO +  (左辺のH=8個、右辺のH=2個)

左辺と右辺のH原子の個数は、等しくなるので、8=2で、c=4となり、これで、cの係数が4となることがわかります。cの値が4とわかったので、化学反応式をすぐに修正しましょう。

 + →  CO + O  (c=4なので、Oの係数は4にする。)

では最後に、O原子の個数についてみると、左辺には2個、右辺には×2+10個のO原子があります。なお、×2は、右辺の3 Cに含まれるO原子、は、右辺のOに含まれるO原子を意味します。

〔O原子の個数比較について〕  
 + →  CO + O  (左辺のO=2個、右辺のO=×2+10個)

左辺と右辺のO原子の個数は、等しくなるので、210で、a=5となり、これで、aの係数が5となることがわかります。aの値が5とわかったので、化学反応式をすぐに修正しましょう。

 + →  CO + O  (a=5なので、Oの係数は5にする。)


③係数が分数の時は、両辺に必要な数をかける。

化学反応式の係数は、すべて整数にしないといけませんが、
上の例1と例2の問題と違って、ラッキーなことに係数はすべて整数になっていますね!ということは、この③の過程は省略となります。

よって、これで、プロパンを燃焼し、二酸化炭素と水ができる化学反応式の完成です。

(答え)  + 5→ 3 CO + 4

※計算の流れ

 + →  CO + O (左から係数を1、の順に記入)
   ↓
 + →  CO +  (左辺のC=3個、右辺のC=個より、b=3
   ↓
 + →  CO + O (左辺のH=8個、右辺のH=2個より、c=4
   ↓
 + →  CO +  (左辺のO=2個、右辺のO=×2+10個より、a=5



例4 アルミニウムと硫酸を反応させたときの化学反応式の係数□を決定しよう。
未定係数法

□ Al + □
SO → □ Al(SO+ □ H


①反応物の一番左の係数を1にして、それ以降の係数は、a、b、c ・・・ と文字でおく。

Al + SO→  Al(SO + 

この問題は、コメント欄の「kさん」よりいただいた質問です。この化学反応式も、もちろん未定係数法で求めることができます。

いつも通り、反応物の一番左の物質はAlなので、Alの係数を1にして、それ以降のHSOの係数を、Al(SOの係数を、Hの係数をとおきます。


②反応物の各原子に注目して、反応物と生成物の原子の個数を比較する。

Al + SO→  Al(SO + 

次に、反応物の各原子に注目します。

反応物(左辺)には、AlとHSOがあります。一方、生成物(右辺)には、Al(SOとHがあります。これらの原子の個数を比較します。

まず、Al原子の個数に注目すると、左辺には1個、右辺には2b個のAl原子があります。

〔Al原子の個数比較について〕  
Al + SO→  Al(SO +  (左辺のAl=1個、右辺のAl=2b個)

左辺と右辺のAl原子の個数は、等しくなるので、1=2bとなり、これで、bの係数が1/2となることがわかります。bの値が1/2とわかったので、化学反応式をすぐに修正しましょう。

Al + SO→ 1/2 Al(SO +  (b=1/2なので、bの係数は1/2にする。)

次に、H原子の個数に注目すると、左辺には2個、右辺には2個のH原子があります。なお、このときの右辺のは、H原子が2個あることを意味するので、c個ではなく、2c個なので、注意してください。

〔H原子の個数比較について〕  
Al + SO→ 1/2 Al(SO +  (左辺のH=2個、右辺のH=2個)

左辺と右辺のH原子の個数は、等しくなるので、2=2で、a=cとなり、これで、cの係数がとなることがわかります。cの値がとわかったので、化学反応式をすぐに修正しましょう。

Al + SO→ 1/2 Al(SO +   (c=なので、の係数はにする。)

では最後に、S原子の個数についてみると、左辺には個、右辺には1/2×3=3/2個のS原子があります。

〔S原子の個数比較について〕  
Al + SO→ 1/2 Al(SO +   (左辺のS=個、右辺のS=1/2×3=3/2個)

左辺と右辺のS原子の個数は、等しくなるので、10で、a=3/2となり、これで、aの係数が3/2となることがわかります。aの値が3/2とわかったので、化学反応式をすぐに修正しましょう。

Al + 3/2SO→ 1/2 Al(SO + 3/2  (a=3/2なので、SOの係数は3/2にする。)


③係数が分数の時は、両辺に必要な数をかける。

化学反応式の係数は、すべて整数にしないといけない
ので、3/2SO1/2 Al(SO3/2の係数を整数にする必要があります。そのために、左辺と右辺を2倍します。

Al + 3/2SO→ 1/2 Al(SO + 3/2 (両辺を2倍する。両辺を2倍すると・・・)
        ↓
2Al + 3SO→  Al(SO + 3 (Alは2Al、3/2SOは3HSO1/2 Al(SOはAl(SO3/2は3Hに変わる)

係数がすべて整数になったので、これで、アルミニウムと硫酸を反応させ、硫酸アルミニウムと水素ができる化学反応式の完成です。

(答え) 2Al + 3 HSO→  Al(SO + 3 H

※計算の流れ

Al + SO→  Al(SO +  (左から係数を1、の順に記入)
   ↓
Al + SO→ 1/2 Al(SO +  (左辺のAl=1個、右辺のAl=2b個より、b=1/2
   ↓
Al + SO→ 1/2 Al(SO +  (左辺のH=2個、右辺のH=2個より、c=
   ↓
Al + 3/2SO→ 1/2 Al(SO + 3/2 (左辺のS=個、右辺のS=1/2×33/2個より、a=3/2
   ↓
2Al + 3 HSO→  Al(SO + 3 H2 (分母の2を消すために、両辺を2倍して終わり)


ということで、ここまで未定係数法で解いてきましたが、例1~例4のような化学反応式、つまり

反応物1 + 反応物2 → 生成物1 + 生成物2

のような、反応物が2個以内、生成物が2個以内でできる化学反応式は、未定係数法を使うと時間がかかり、実は面倒くさいです。

反応物が2個以内、生成物が2個以内の化学反応式は、化学反応式の作り方や覚え方!中学生でも簡単に書ける方法!で説明したやり方でほとんどできます(下図)。

未定係数法

※②では、Hの数の比較に注目していますが、ここで先にSに注目する方が、より簡単に係数を決定することができます。比較する元素の順番はどれからでも良いですが、どの順番で比較すると良いかは慣れてくるとわかるようになります。

未定係数法は、全くわからない化学反応式が出た時に使って、普段は上のようなやり方で、暗算でできるくらいになる方が理想的だと思います。

ここからは、コメント欄の「不幸な少年」さんをはじめリクエストの多かった、銅と濃硝酸の化学反応式を解説していきます。この化学反応式は、反応物が2つと生成物が3つあるので、未定係数法の活躍どころです。


例5 銅と濃硝酸を反応させたときの化学反応式の係数□を決定しよう。


□ Cu + □
HNO → □ Cu(NO+ □ HO + □ NO


①反応物の一番左の係数を1にして、それ以降の係数は、a、b、c ・・・ と文字でおく。

Cu +  HNO→  Cu(NO + O + NO

この問題は、生成物が3つあり、今までより計算が複雑になりますが、複雑だろうがなんだろうが、きちんと未定係数法を理解していたら求めることができます。

まず、反応物の一番左の物質はCuなので、Cuの係数を1にして、それ以降のHNOの係数を、Cu(NOの係数を、HOの係数を、NOの係数をとします。


②反応物の各原子に注目して、反応物と生成物の原子の個数を比較する。

Cu +  HNO→  Cu(NO + O + NO

次に、反応物の各原子に注目します。

反応物(左辺)には、CuとHNOがあります。一方、生成物(右辺)には、Cu(NOと HOとNOがあります。これらの原子の個数を比較します。

まず、Cu原子の個数に注目すると、左辺には1個、右辺には個のCu原子があります。

〔Cu原子の個数比較について〕  
Cu +  HNO→  Cu(NO + O + NO (左辺のCu=1個、右辺のCu=個)

左辺と右辺のCu原子の個数は、等しくなるので、1=bとなり、これで、bの係数が1となることがわかります。bの値が1とわかったので、化学反応式を早速修正しましょう。

Cu +  HNO→ Cu(NO + O + NO  (b=1なので、bの係数は1にする。)

次に、H原子の個数に注目すると、左辺には個、右辺には2個のH原子があります。なお、このときの右辺のは、H原子が2個あることを意味するので、c個ではなく、2c個なので、注意してください。

〔H原子の個数比較について〕  
Cu +  HNO→ Cu(NO + O + NO (左辺のH=個、右辺のH=2個)

左辺と右辺のH原子の個数は、等しくなるので、=2で、これで、aの係数が2cとなることがわかります。ということで、aの値が2cとわかったので、化学反応式をすぐに修正しましょう。

Cu + 2c HNO→ Cu(NO + O + NO  (=2なので、HNOの係数は2cにする。)

では次に、N原子の個数に注目しましょう。左辺には2c個、右辺には、2+個のN原子があります。

〔N原子の個数比較について〕  
Cu + 2c HNO→ Cu(NO + O + NO  (左辺のN=2c個、右辺のN=2+個)

左辺と右辺のN原子の個数は、等しくなるので、2c=2+で、d=2c-2となります。そしていつも通り、dの係数d=2c-2としてもいいのですが、それをすると係数が複雑になるので、ここはあえてdのままで進めます。

Cu + 2c HNO→ Cu(NO + O + NO  (d=2c-2だが、このまま進める。)

最後に、O原子の個数に注目しましょう。左辺には2c×3個、右辺には、3×2+×2個のO原子があります。

〔O原子の個数比較について〕  
Cu + 2c HNO→ Cu(NO + O + NO  (左辺のO=2c×3個、右辺のO=3×2+×2個)

左辺と右辺のN原子の個数は、等しくなるので、2c×3=3×2+×2より、6c=6++2で、これを計算すると、5c-2d=6となります。

これで、先ほどN原子の数を比較して出したd=2c-2を使って、5-2=6のに代入すれば、とdを出すことができます。ゆえに、

5c-2(2-2)=6  ← 5-2=6ににd=2-2を代入

5c-4c+4=6

c=2

c=2より、これをを=2-2のに代入して、d=2×2-2 ⇒ d=2

よって、c=2d=2なので、これらを化学反応式の係数に代入すると、

Cu + 2×2 HNO→ Cu(NO + O + NO  (c=2d=2を代入)

係数がすべて整数になったので、これで、銅と濃硝酸を反応させ、硝酸銅(Ⅱ)と水と二酸化窒素ができる化学反応式の完成です。


(答え) Cu + 4 HNO → Cu(NO + 2HO + 2NO

※計算の流れ

Cu +  HNO→  Cu(NO + O + NO (左から係数を1、の順に記入)
   ↓
Cu +  HNO→  Cu(NO + O + NO (左辺のCu=1個、右辺のCu=個より、b=1
   ↓
Cu + 2c HNO→ Cu(NO + O + NO (左辺のN=2c個、右辺のN=2+個より、2c=2+
   ↓
Cu + 2c HNO→ Cu(NO + O + NO (左辺のO=2c×3個、右辺のO=3×2+×2個より、6c=6+
   ↓
2c=2+6c=6+の連立方程式を解いて、c=2d=2
   ↓
Cu + 4 HNO→ Cu(NO + 2 HO + 2 NO 


どうでしたでしょうか?生成物が3つになると、計算が今までより複雑になることがわかると思います。これが出来た人は、銅と希硝酸の化学反応式の係数合わせにチャレンジしてみてはどうでしょうか?

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