三重の家庭教師です。今回で、数学Ⅰの「数と式」もいよいよ終わりです。最後は「逆・裏・対偶」を学んでいきましょう!逆、裏、対偶の問題も、国語みたいな問題が多いので、それぞれの言葉の意味をごちゃ混ぜにしないように覚えていただけたらと思います。

私は、学生のころ裏と対偶の違いを覚えるのに苦労していましたが、皆さんは裏と対偶の区別ができますか?私のように、区別ができないなら、いきなり全部覚えようとせず、「1つ1つを確実」に覚えていけばいいですよ。

それでは、いつも通り、簡単かつ基本的な例題で、逆・裏・対偶の違いを勉強していきましょう!なお、「この問題の解説がもっとほしい!」とか「この問題の答えは間違いじゃないの?」という意見があれば、ぜひコメント欄にご意見いただけたらと思います。

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【目次】

逆・裏・対偶

逆・裏・対偶の真偽

少なくとも・ともにの否定、ある・すべての否定




【逆・裏・対偶】

逆・裏・対偶

【この問題の補足解説】


命題「pならばq」を「qならばp」のように、逆にした文を数学では「」といいます。これは、言い変えると、「仮定 → 結論」を「結論 → 仮定」にした文のことですね。

逆は、言葉の通り、逆にしただけなので、私は覚えやすいと思ったのですが、皆さんはどうでしょうか? 逆は、仮定と結論を逆にするだけです。



命題「仮定 → 結論」を「仮定の否定 → 結論の否定」のようにした文を数学では「」といいます。 最初にも言ったように、この「裏」と⑤の「対偶」が覚えにくいと思いますので、皆さんしっかりと違いを覚えてください。

なお、否定がわからない方は、必要条件、十分条件の問題!意味やコツは、この図の覚え方でOK!を復習してください。



命題「仮定 → 結論」を「結論の否定 → 仮定の否定」のようにした文を数学では「対偶」といいます。 さらに言い変えると、対偶は裏の逆のことです。

私の場合は、対偶は「裏の逆」と覚えていますが、覚え方は人それぞれだと思いますので、自分に合った覚え方をしていただけたらと思います。

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【逆・裏・対偶の真偽】

逆・裏・対偶の問題

【この問題の補足解説】


x=2をx-3x+2=0のxに代入すると、4-3・2+2=0となり、結論が成り立つので、この命題は真ですね。



-3x+2=0の解はx=1、2なので、x=1ならば、仮定のx-3x+2=0は成り立ちますが、x=1は結論のx=2ではないので、この命題は偽となります。



x=1ならば、仮定のx≠2は成り立ちますが、x=1をx-3x+2のxに代入すると、4-3・2+2=0となり、結論のx-3x+2≠0が成り立たないので、この命題は偽です。


④~⑥
元の命題が真ならば、対偶も真になる」という法則があります。なので、この問題の元の命題は①より真だったので、対偶も真となります。

逆に、「元の命題が偽ならば、対偶も偽」なので、元の命題と対偶の真偽が一致するという法則を覚えておきましょう。この法則は、証明問題などでよく利用します。



【少なくとも・ともにの否定、ある・すべての否定】

逆・裏・対偶

【この問題の補足解説】

①③
「~の少なくとも一方はp」の否定は、「~はともにpでない」です。また、「~はともにp」の否定は、「~の少なくとも一方はpでない」ということになります。


⑤⑦
「すべてのxについてp」の否定は、「あるxについてpでない」です。また、「あるxについてp」の否定は、「すべてのxについてpでない」です。本当に国語の言葉遊びみたいな問題ですね。


以上で、「逆・裏・対偶」の説明を終わります。これで、数学Ⅰの「数と式」の分野は終了です。高校で最初に習う分野はどうだったでしょうか?次回は、二次関数になりますので、引き続き頑張っていきましょう。
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