この記事は「部分積分のコツや、公式の使い方がわからない人」に向けた内容です。
どうもー、数Ⅲを独学している三重の家庭教師です。本日は「部分積分のコツ」を解説します。まず、上の画像に書いてあるのが部分積分の公式です。皆さん、意味がわかりますかー?
私は、この公式を初めて見たとき、「は?何だよこれ?」って感じでした。教科書の解説を何回読んでも、全然私にはわかりませんでした。
それでは、今から部分積分の解き方を解説していきます。紙とシャーペンを用意して、実際に手を動かしてみてください。見てるだけではダメですよ。
例えば、x2を微分すると2xとなり、さらに微分すると2となって、最終的に数字だけになりますね。一方、cosxを微分しても-sinxとなり、何回微分しても数字になりません。
よって、微分する関数はx2で、積分する関数はcosxとなります。なお、画像の「ビ」は微分する関数、「セ」は積分する関数という意味です。
つまり、x2から書いていくことになります。そして、2つ目以降は、微分する関数が数字になるまで繰り返してください。今回ならx2を微分すると、2x → 2 なので、2で終了です。
一方、積分する関数のcosxをどんどん積分していくと、sinx → -cosx → -sinx ですね。これで準備完了です。これらの式から、
x2sinx
2x(-cosx)
2(-sinx)
手順③ 最初から+、-を交互に入れて終わり。
後は、画像のように、最初から順に+、-を交互に入れて計算すれば終了です。なお、最初に+を入れても計算結果に影響はありません。
なので、2番目の2x(-cosx)の前から-、+を交互に入れると覚えてもOKです。ということで、∫x2cosxdxの答えは
x2sinx+2xcosx-2sinx+C
ちなみに、この問題を教科書や参考書に載っているような「普通のやり方」で解こうとすると、部分積分を2回もしないといけません。
なので、この問題は、実は教科書レベルより少し難しい問題なんですよ。でも、この裏ワザを使った解き方は、難しい問題ほど時間短縮もできて効果的なんです。
x2を微分したり、cosxなどを積分できる知識さえあれば誰でも使えます。やり方のコツがわかったら、どんどん練習してみてください。慣れれば、1分以内に解くことも可能ですよ。
まず、問題①と同じように、xexの不定積分を求めましょう。exは何回微分しても数字にならないので、xの方を微分する関数にしましょう。
xを微分すると1、exは何回積分してもexです。よって、微分と積分を繰り返すと上の画像のような計算になります。
手順② [ ]の定積分の形にして計算して終わり。
今回は定積分の問題なので、不定積分を求めたら、大カッコ[ ]で、手順①で求めた不定積分をはさみましょう。なお、定積分を求めるときは積分定数Cは計算中に消えるので。書かなくてもOKです。
部分積分を使う問題で、よく出題されるのが上の5パターンです。しかし、問題によっては今回紹介した裏ワザが使えないときがあります。それは、
∫logxdx
∫xlogxdx
手順① logx=tとして、tの式で表す。
logx=tとすると、画像のように∫logxdx=∫tetdtと変形することができます。この変形は置換積分の知識が必要となります。
手順② ∫tetdtを解く。
logx=tと置換することでlogxの式が消えたので、裏ワザを使えるようになります。tを微分する関数、etを積分する関数として部分積分します。
最後に、t=logxとet=xを代入すれば終わりです。なお、∫logxdx =xlogx-x+Cは公式として覚えておくと便利です。
どうもー、数Ⅲを独学している三重の家庭教師です。本日は「部分積分のコツ」を解説します。まず、上の画像に書いてあるのが部分積分の公式です。皆さん、意味がわかりますかー?
私は、この公式を初めて見たとき、「は?何だよこれ?」って感じでした。教科書の解説を何回読んでも、全然私にはわかりませんでした。
おそらく、私と同じように「部分積分がわからない!」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか?本日は、数Ⅲ初心者の私でもわかった部分積分の裏ワザを今から紹介していきます。
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部分積分のコツ
それでは、今から部分積分の解き方を解説していきます。紙とシャーペンを用意して、実際に手を動かしてみてください。見てるだけではダメですよ。
上の問題を下の手順①~③の流れに沿って、解説していきます。それでは、まず手順①です。
手順① 微分する関数と積分する関数を決める。
まずx2cosxのx2とcosxのうち、微分する関数と積分する関数を決めます。微分する関数の決め方は、微分していくと最終的に数字だけになる方を選びます。
例えば、x2を微分すると2xとなり、さらに微分すると2となって、最終的に数字だけになりますね。一方、cosxを微分しても-sinxとなり、何回微分しても数字になりません。
よって、微分する関数はx2で、積分する関数はcosxとなります。なお、画像の「ビ」は微分する関数、「セ」は積分する関数という意味です。
手順② 微分と積分を繰り返す。
次に、微分する関数x2を微分し、積分する関数cosxを積分した数を横に書いていきます。このとき、微分する関数x2の最初は微分しないようにしてください。
つまり、x2から書いていくことになります。そして、2つ目以降は、微分する関数が数字になるまで繰り返してください。今回ならx2を微分すると、2x → 2 なので、2で終了です。
一方、積分する関数のcosxをどんどん積分していくと、sinx → -cosx → -sinx ですね。これで準備完了です。これらの式から、
x2sinx
2x(-cosx)
2(-sinx)
の3つの式ができます。なお、もう一度言いますが、微分する関数x2は、最初だけ微分しないのがポイントとなるので、注意してください。
手順③ 最初から+、-を交互に入れて終わり。
後は、画像のように、最初から順に+、-を交互に入れて計算すれば終了です。なお、最初に+を入れても計算結果に影響はありません。
なので、2番目の2x(-cosx)の前から-、+を交互に入れると覚えてもOKです。ということで、∫x2cosxdxの答えは
x2sinx+2xcosx-2sinx+C
です。なお、今回は不定積分を求める問題なので、最後に積分定数Cをつけるのを忘れないようにしましょう。解き方の流れをまとめると、下のようになります。
ちなみに、この問題を教科書や参考書に載っているような「普通のやり方」で解こうとすると、部分積分を2回もしないといけません。
なので、この問題は、実は教科書レベルより少し難しい問題なんですよ。でも、この裏ワザを使った解き方は、難しい問題ほど時間短縮もできて効果的なんです。
x2を微分したり、cosxなどを積分できる知識さえあれば誰でも使えます。やり方のコツがわかったら、どんどん練習してみてください。慣れれば、1分以内に解くことも可能ですよ。
それでは、次に定積分の問題をやっていきましょう。問題①のように不定積分を出せれば、定積分も簡単に求めることができます。
手順① 問題①のように不定積分を求める。
まず、問題①と同じように、xexの不定積分を求めましょう。exは何回微分しても数字にならないので、xの方を微分する関数にしましょう。
xを微分すると1、exは何回積分してもexです。よって、微分と積分を繰り返すと上の画像のような計算になります。
手順② [ ]の定積分の形にして計算して終わり。
今回は定積分の問題なので、不定積分を求めたら、大カッコ[ ]で、手順①で求めた不定積分をはさみましょう。なお、定積分を求めるときは積分定数Cは計算中に消えるので。書かなくてもOKです。
後は、数Ⅱの定積分の計算と全く同じです。不定積分のxにx=3を代入したものから、x=0を代入したものを引けば計算終了です。
なお、今回は手順①の不定積分の説明を入れましたが、定積分を求めるときは手順②の答案だけで十分です。手順①は省略しても構いません。
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裏ワザが使える条件
部分積分を使う問題で、よく出題されるのが上の5パターンです。しかし、問題によっては今回紹介した裏ワザが使えないときがあります。それは、
∫logxdx
∫xlogxdx
などの積分です。logxのような対数関数が入った式は、今回紹介した裏ワザが使えません。しかし、置換積分の知識があれば、使えるようになります。
そのやり方を下の問題③を使って解説していきます。
先ほど言ったように、この問題は対数関数のlogxが入っているので、すぐに裏ワザは使えません。しかし、logx=tとして、置換すれば求めることができます。
手順① logx=tとして、tの式で表す。
logx=tとすると、画像のように∫logxdx=∫tetdtと変形することができます。この変形は置換積分の知識が必要となります。
手順② ∫tetdtを解く。
logx=tと置換することでlogxの式が消えたので、裏ワザを使えるようになります。tを微分する関数、etを積分する関数として部分積分します。
最後に、t=logxとet=xを代入すれば終わりです。なお、∫logxdx =xlogx-x+Cは公式として覚えておくと便利です。
ということで、本日は部分積分のコツを私なりに解説しました。お役に立ちましたでしょうか?今回紹介した方法は、部分積分法の解き方の1つにすぎません。
興味があれば、グーグルなどで「部分積分のコツ」などと検索してみてください。他にも、USA式部分積分(テーブル法)などが出てくると思います。
ただ、この記事で紹介した部分積分の解き方は、個人的には一番速く解ける方法だと思いますので、ぜひマスターしていただけたらと思います!
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