化学 mol

こんにちは、三重の家庭教師です。今日は、化学のmolの解説をしていきます。そうです。みんな大嫌いのあの「モル」です!「難しい!」と思っている人も多いのではないでしょうか。

私は高校生のときに、この「モル」を習ってから、化学が非常に嫌いになりました。「何やねん、molとか物質量って!全然わからないんだよ!」という感じになったことを今でも覚えています。

しかし、このモルですが、とても大切なんです!モルが理解できないと、化学の計算は絶望的になってしまうんです。

げんに、molがさっぱりわからなかった私はそれ以降の化学の計算が意味不明になり、その後のテストでは死亡しました…。

さて、この記事を見ているということは、おそらくアナタもmolがわからない人でしょう。今からわかりやすく解説していきますので、ぜひ私のように苦手にならないでください。

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【目次】

1モル(mol)とは?

1モル(mol)は何個か?

1モル(mol)は何gか?

1モル(mol)は何Lか?

モルの単位変換と計算



【1モル(mol)とは?】

それでは、モル(mol)の説明をしていきます。モルは化学の「物質量」という単元で習います。まず、先に結論を言います。

「1molって何ですか?」と聞かれら、アナタは下のように、「1molを3つの形に言いかえることができたらOK」です。その3つの言いかえは、


① 1molは個数にすると、6.0×1023

② 1molは質量gにすると、原子量の和(足し算)

③ 1molは体積Lにすると、22.4L(標準状態での体積)



という感じで、1molを「個」「g」「L」の3つの単位に言いかえることできます。この3つさえ覚えておけば、molの第1関門は突破です。

なので、この3つの言い換えをすでに暗記している人や、手っ取り早くモルの計算ができるようになりたい人は、次のステップであるモルの単位変換と計算に飛んでもらってもよろしいです。

もちろん、molについてもっと詳しく知りたい人は、このまま下の記事をゆっくり読んでいただいてもOKです。



【1モル(mol)は何個か?】

モル mol

では最初に、「1molと個数」の関係を説明をしていきます。まず「1molとはどれぐらいの個数なのか」をわかりやすくするため、下のクイズを考えてみてください。


「上の画像のように、1袋にアメ玉が10個入っている袋がある。もし、この袋が3袋あったら、アメ玉の合計は何個か?」


それでは、クイズの答えです。1袋に10個のアメ玉があるのだから、3袋なら


3×10=30


で、答えは30個です。どうですか?余裕でわかりましたか?もし、このクイズが「簡単すぎだろ!」と思えれば、アナタはモルと個数の関係を理解できたようなものです!

「本当かよ!?」と思うかもしれませんが、実は、モルと上のアメ玉の関係はほとんど同じなんですよ。下の画像を見てください。

モルがわからない

今度は、1袋にアメ玉が6.0×1023個入っていたとしましょう(実際にこれだけのアメ玉を袋に入れるのは無理ですが)。もし、この袋が3袋あったら、アメ玉の合計は何個でしょうか?

この問題の考え方は、


3×6.0×1023=18.0×1023


で、答えは18.0×1023個ですね。1袋に入っているアメ玉の個数が10個から6.0×1023個と多くなっただけで、一番最初のクイズと考え方は同じですね。


さて、ここからが本題です。先ほど1袋=6.0×1023個のアメ玉で、例え話をしましたが、1molはこのアメ玉を原子や分子に変えただけなんです。

つまり、化学では原子や分子が6.0×1023個あったときを1mol(1袋)にしようと決めただけなんですよ。

モルをわかりやすく

ちなみに、6.0×1023個を実際に書いてみると、


600,000,000,000,000,000,000,000


となり、0を23個も書かないといけません。このように、原子や分子の数をまじめに書くと、横長になって、非常に見にくいし、わかりにくいですね。

だから、化学のえらーい人達は、この6.0×1023個を1molにして、見やすくしたんです。この考え方なら、原子が3molあると言われたら、「原子は1molの3倍の数だけあるんだな」とわかりやすくなりますね。

このように、モルは「わからない!嫌い!」というイメージが強いと思いますが、molがわかってくると、計算するときに非常に便利な値なんですよ。ということで、


1mol = 6.0×1023個 は全く同じ意味!


ということをしっかり覚えておいてください。ちなみに、この6.0×1023個を化学では「アボガドロ定数」といいます。



【1モル(mol)は何gか?】

物質量の計算

今度は、「1molと質量」の関係を説明をしていきます。

原子は目に見えない小さな粒ですが、それぞれの原子にはきちんと重さがあります。先ほど、「1molの個数は6.0×1023個」と言いました。

では、原子や分子が6.0×1023個集まる、つまり1molあったとすると、何gぐらいになると思いますか?

その答えは、「原子量の和」です。原子量は、化学の教科書や資料集の最初のページにのっている周期表に書いてあります。

下の画像を見てください。例えば、C(炭素)なら、「12.01」という数字が書いてありますね。この値が原子量のことです。

化学の原子量の計算

つまり、炭素原子が1molある、つまり6.0×1023個あつまると、その質量は12.01gになるという意味になります。よって炭素原子1mol=約12gということがわかります。

ちなみに、12gがどれぐらいの重さなのかイメージできない人は、1円玉が12枚あるぐらいの重さだと思ってください。1円玉は1枚1gなんですよ。

さて、次に酸素分子Oが1molあったとすると何gになるか考えてみましょう。酸素原子の原子量は16.00と書いてありますね。

よって酸素分子Oの原子量の和は、16+16=32なので、1molの酸素分子=約32gになるということがわかります。

このように、原子量の和を計算すれば、その物質の1molの質量がわかります。ということで、原子や分子が1molあつまると、


1molの質量g = 原子量の和


ということをぜひ覚えておいてください。なお、原子量については、暗記する必要はありません。テストや入試では、Oの原子量=16、Naの原子量=23のように書いてありますので。

といっても、化学のmolの計算をしまくっていると、炭素の原子量が12や水素の原子量が1になるなどは無意識に覚えてしまうでしょう。

私もmolの計算をしているうちに、「二酸化炭素分子の原子量の和が44になる」など、自然と覚えてしまいました。



【1モル(mol)は何Lか?】

標準状態 22.4L

1molは「個数」にすると「6.0×1023個」、「g」にすると「原子量の和」になると解説してきました。

最後は体積です。1molは「体積」にすると、「22.4L(標準状態で)」になります。さて、ここで「標準状態」という言葉がわからない人も多いと思います。

私も高校生のとき、「標準状態ってどんな状態やねん?」と何度も思ったことがあります。標準状態とは、「温度0℃、圧力1気圧の状態」のことを言います。

標準状態を身近な例でたとえると、「真冬の北海道の朝ぐらいの環境だ」と思ってください。この標準状態で、原子や分子が1molあったとします。

言い変えると、原子や分子が6.0×1023個あったとすると、「体積は22.4Lぐらいになるよ」ということです。

22.4Lというと、2Lのペットボトルが11本分ぐらいの量ですね。少しは1molのイメージができましたか?

標準状態とは

ということで、「1molは 【個】 【g】 【L】 の3つの形に言いかえることができるよ」と解説してきました。

最後にまとめておくと、「原子や分子1molは、標準状態で22.4Lの体積を示し、質量は原子量の和になり、その数は6.0×1023個ある」ということです。

このことを覚えられたら、次はいよいよ計算ができるようになりますので、頑張っていきましょう!

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【モルの単位変換と計算】

1molの意味はわかっていただけましたか?次は、第2関門の「モルの単位変換」をやっていきましょう。

化学の計算では、molからgにしたり、gからmolにしたりして、「単位を変える」ことがしょっちゅうあります。しかし、この単位の変え方がわからない人も多いのではないでしょうか?

私も「gからmolにするには、割るんだっけ?かけるんだっけ?」みたいな感じによくなりました。皆さんも私のような経験がありませんか?

しかし、この単位変換は実は簡単なんですよ。例えば、


2分は何秒ですか?


と聞かれて分からない人はほとんどいないと思います。「2分は120秒だよ!なめんなよ!」という返答がきそうですね。

でも、ここでよく考えてみてください。2分を120秒のように、分から秒に単位を変えていますよね!?このように、私達は知らず知らずのうちに日常でも単位変換をしているんです。

なので、単位を変えることはそれほど難しいわけではないんです。単位変換は、下の①~③の流れを理解すればどんな単位も変えることができます。

例えば、2分を120秒に単位変換するなら、

モルの計算

おそらく、ほとんどの人が上のような計算を意識せずに「120秒」と答えを出したと思います。しかし、この単位変換を理解できると、モルの単位変換もできるようになるんです。

まず、①ですが、分子には変えたい単位を書きます。今回なら、「秒」に変えたいので、分子には秒を書きます。

また、分母には元の単位と同じ単位を書きます。元の単位は2分の「分」なので、分母には分を書いてください。


次に②ですが、分子と分母に同じ意味になる数字を書きます。1分と60秒は同じ意味なので、分子には60を、分母には1を入れてください。

ここが、単位を変える時に一番重要なポイントで、1分=60秒のように、分子と分母に同じ意味をもつものを入れてください。


後は③のように計算するだけです。なお、単位も数字のように約分しても良いルールがあるので、「分」が約分されて、最終的に秒だけが残ります。

まとめると、ある数Aの単位を変えたければ、「分子に変えたい単位、分母にAの単位を書いて、Aとかけ算するだけ!」というものです。

モルの単位変換

先ほど、分から秒に変えるには、1分=60秒を使いましたが、化学では、1mol=6×1023を使って単位を変えていくことができます。

例えば、

例① 5.0molは何個か。

molの計算


という感じで、2分を120秒に変えたやり方と同じようにできます。解説していくと、①で分子には変えたい単位を書きます。今回は、「個」に変えたいので、分子には個を書きます。

分母には元の単位と同じ単位を書きましたね。元の単位は5.0molの「mol」なので、分母にはmolを書きましょう。

さて、重要ポイントの②ですが、分子と分母に同じ意味になる数字を書くので、「mol」と「個」の同じ意味をもつものを入れることになります。

ここで1モル(mol)は何個か?で紹介した1mol=6.0×1023の登場です。これらは同じ意味なので、分子には6.0×1023を、分母には1を入れてください。

後は③の計算で終わりです。単位であるmolが約分できて、最終的に個だけが残ります。よって、答えは3.0×1024個となります。

なお、答えの小数点の移動がよくわからない人は、有効数字とは?化学の問題や計算で考え方をわかりやすく解説するよ!もみてください。


ではもう少し練習していきましょう。


例② 3.0×1023個は何molか。

物質量 計算


今度は、「個」から「mol」に変えてみましょう。まず分子に変えたい単位を書きます。なので、分子は「mol」を書きましょう。一方、分母には元の単位である3.0×1023個の「個」を書きます(手順①)。


次に、分子と分母に同じ意味である1mol=6.0×1023個を入れましょう。ということで、分子1molに対して、分母を6.0×1023個にすれば、同じ意味になります(手順②)。

手順③以降はもう大丈夫ですよね。「個」が約分されて、「mol」に単位が変わって計算終了となります。



ということで、今回は、化学のモル(mol)の解説をさせていただきました。学校では「アボガドロ定数をかけたり、割ったりするんだ」みたいな公式を習うかもしれません。

しかし、今回説明した単位変換のやり方さえ理解しておけば、そんな公式は覚える必要もありません。昔の私のように「割るんだっけ?かけるんだっけ?」みたいに迷うこともありません。

ぜひ今回の方法を使ってみて、モルの計算の練習をしてみてください。

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