皆さんは、水酸化ナトリウムという物質をご存じでしょうか?中学校の理科や高校の化学で非常によく登場する名前ですが、実際にどんな物質なのか知らない人も多いと思います。

ということで、今回は水酸化ナトリウムの化学式や作り方、特徴などを紹介していきます。水酸化ナトリウムは、私達の身の回りでどのように使われているのか?ということを学んでいただけたらと思います。



【目次】

水酸化ナトリウムの特徴

水酸化ナトリウムの化学式、式量、水溶性

水酸化ナトリウムの作り方

水酸化ナトリウムのまとめ

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【水酸化ナトリウムの特徴】



私は学生のころ、水酸化ナトリウムといえば、「アルカリ性の液体」と思っていましたが、皆さんはどうでしょうか?実は水酸化ナトリウムは、上の動画のように白い固体なんですよ。私のように液体だと思っていた人もいるのではないでしょうか?

よく理科の実験で使う水酸化ナトリウムといえば、透明な液体ですよね。でも、あれは水酸化ナトリウムの固体を水に溶かした水酸化ナトリウム水溶液なので、私のように「水酸化ナトリウムは液体のものだ」と勘違いしないようにしてくださいね。


そして、動画を見ていただいたらわかると思いますが、水酸化ナトリウムは、そのまま放置しておくと、だんだんベトベトになっていく特徴があるんです。

これは、空気中の水分を水酸化ナトリウムが勝手に吸収して溶けてしまうからです。この性質を化学では「潮解性(ちょうかいせい)」といいます。なので、水酸化ナトリウムの入ったビンのフタを開けっ放しにしておいたりすると、どんどん潮解が進むので、もし使うことがあれば注意しましょう。

また、水酸化ナトリウムは、非常に危険性の高い劇物です。素手で触ったりすると、皮膚をいためるので、絶対に手で触らないようにしましょう。


他にも水酸化ナトリウムは、油と反応しやすい(けん化)ので、セッケンを作るときに使われたり、その特徴であるアルカリ性を利用して、水道や工業廃水の酸性を抑えるための中和剤として、利用されています。

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【水酸化ナトリウムの化学式、式量、水溶性】

水酸化ナトリウムの化学式はNaOHと書きます。また、一般にNaの原子量=23、Oの原子量=16、Hの原子量=1なので、水酸化ナトリウムの式量は23+16+1=40となります。

なお、細かい話ですが、「水酸化ナトリウムの分子量は40」という言い方は普通しません。分子量は分子からなる物質に使う言葉です。

水酸化ナトリウムは分子ではないので、分子量ではなく、式量と言います。分子かどうかの区別の仕方はを参考にしてください。

水酸化ナトリウムは、空気中の水分を吸収して溶けてしまう潮解性があるので、当然、水に溶けます。これが、理科の実験でよく使われる水酸化ナトリウム水溶液というヤツですね。

液性は、「アルカリ性」です。「塩酸と言えば、酸性!水酸化ナトリウムと言えば、アルカリ性!」というぐらい理科では超有名な物質なので、絶対覚えておいてください。

ちなみに、高校の化学では、アルカリ性とは言わず、「塩基性」と言います。酸の強さを表すpHは約13前後で、水酸化ナトリウムは、強塩基性です。



【水酸化ナトリウムの作り方】

高校の化学では、水酸化ナトリウムの作り方を勉強します。高校生の方は、水酸化ナトリウムがどのように作られているかもしっかり学習しておきましょう。

水酸化ナトリウムは、下の画像のように、塩化ナトリウム水溶液の電気分解(電気を流して物質を分解する)によって作られています。

水酸化ナトリウム 作り方

図のように、陽極では塩化ナトリウムの塩化物イオンClが電子eを奪われて塩素となって発生し、陰極では電子eが水と反応して水酸化物イオンOHとなり、水素が発生します。これらの反応式を書くと


陽極  2Cl → Cl + 2e  ・・・①

陰極  2HO + 2e → H + 2OH  ・・・②

全体 ①+②+2Na

2NaCl + 2HO → H + Cl + 2NaOH


という反応になります。そして、水溶液中の陽イオンであるナトリウムイオンNaは、陽イオン交換膜を通過できるんですが、陽イオン交換膜なので、水酸化物イオンOHのような陰イオンは、通過できません。

その結果、陰極で水酸化ナトリウムの構成であるNaとOHがくっついて、目的のNaOHができるんですね。ちなみに、陽イオン交換膜は、陰極でできたNaOHと陽極で発生するClとの反応を防ぐ役割もしています。

テストや入試では、陽イオン交換膜の役割を聞かれることもありますので、しっかり説明できるようにしておきましょう。



【水酸化ナトリウムのまとめ】

最後に水酸化ナトリウムの覚えておきたいことを簡単にまとめておきます。


状態  白い固体

化学式  NaOH

式量  40 

水に溶けるか?  水に溶けて、水酸化ナトリウム水溶液

液性  アルカリ性(強塩基性でpHは13前後)

特徴  潮解性があり、触ると皮膚を痛める危険性のある劇物

作り方  塩化ナトリウム水溶液の電気分解

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