有効数字は、中学校の数学の時間や、高校の化学、物理の時間に学習したりします。「有効数字2桁で答えなさい」とか聞いたことがある人もいると思います。

私はこの「有効数字」という言葉が高校生の時、よくわかっていませんでした。例えば、「有効数字2桁で答えなさい。」と言われたら、「とにかく、〇.△×10の形にしておけばいいんだろう」という感覚でした。

皆さんはどうですか?この記事を読まれているということは、訪問していただいたアナタも、私のように有効数字に苦手意識を持たれているのではないでしょうか?

ということで、今回は、「有効数字とはどういう数字なのか」とか「有効数字の足し算、割り算などの計算」を実際に問題などを使って解説していこうと思います。

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◎有効数字とは?

それではまず有効数字の感覚をつかんでもらうために、少しやってほしいことがあります。それは、「定規で、3.251cmの線を引いてみてください。」ということです。

有効数字の計算

引いていただきましたか!?どうでしょう、自信をもって、3.251cmの線を引けましたか?言っといてなんですが、おそらく人間の力では、正確に3.251cmの線を引くことができる人は少ないと思います。

でも、多くの人は自信をもって、「3.2cm(2桁分)は引けた!」と思う人は多いのではないでしょうか。中には、「3.25cm(3桁分)まで正確に引けた!」と思う人もいるかもしれませんね。

このように、「3.251cmの線を引け」と言われたとき、「ここまでは正確で、ほぼ間違いない」という自信を持って測れた数値のことを、有効数字といいます。つまり、


 3.2cmまでは長さの正確さに自信がある人 → 有効数字は2桁で答えたことになる。

3.25cmまでは長さの正確さに自信がある人 → 有効数字は3桁で答えたことになる。


このように、有効数字とは、字のごとく「有効(正確)な数字」のことで、有効数字2桁とは、2桁までは正確な値のことです。逆に言うと、それ以降の数字は、自信がなく正確ではない、つまり有効ではない数字ということになります。

有効数字のイメージを少しはわかっていただけましたでしょうか?次は、0.123や1.234の有効数字が何桁かについて、解説していきます。

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◎有効数字の桁数について

有効数字

ここからは、実際に書いてある数字を見て、「有効数字が何桁か」を求める練習をしていきましょう。ここで覚えてほしいルールは、「1つだけ」です。

それは、「左の数字から見ていき、0じゃないところから数えていくだけ」というルールです。言葉だけではよくわからないと思いますので、実際に例題問題で解説します。


例1 1.234は有効数字何桁か。


ルールのように左の数字から見ていくと、「1、2、3、4」と4つの数字が並んでいるのがわかります。そして、0がないので、普通に左から数えればOKです。

つまり、1.234の有効数字は、「1、2、3、4」の有効数字4桁です。


例2 0.056は有効数字何桁か。

この問題は注意が必要です。左から数字を見ていくと、「0、0、5、6」の4つの数字が並んでいますね。だから、「有効数字は4桁だ」と思ったアナタは間違いです!

昔の私なら、間違いなくこの問題の有効数字は4桁だと答えたと思います。確かに4つの数字が並んでいるので、有効数字4桁だと思いやすいですが、ルールを思い出してください。

ルールは、「左の数字から見ていき、0じゃないところから数えていくだけ」でした。ここで、左から数えていくと、「0、0、5、6」で0が2つあります。

ルールでは、左から0じゃないところ(赤字の数字)から数えないといけないので、「5、6」が有効数字ということになります。

つまり、0.056の有効数字は、「5、6」の有効数字2桁です。


例3 0.1010は有効数字何桁か。

0と1のみの数字が並んでいますが、有効数字は何桁かわかりますか?これもルールのように左の数字から見ていくと、「0、1、0、1、0」と5つの数字が並んでいるのがわかります。

左から数えていき、0じゃないところ(赤字から)からは、「1、0、1、0」の4つの数字ですね。そろそろ理解できましたか。

よって、0.1010の有効数字は、「1、0、1、0」の有効数字4桁です。


例4 3.050×10-3は有効数字何桁か。

化学では、上のように「〇×10」の形で表されることがよくあります。最後にこの数が有効数字何桁かの解説します。形は今までと違いますが、考え方は全く同じで、〇の部分の有効数字を求めればよいだけです。

つまり、注目すべき数は、3.050ですね。後は、ルール通りに進めると、「3、0、5、0」と4つの数字が並んでいますね。

よって、3.050×10-3の有効数字は「3、0、5、0」の有効数字4桁です。


以上、4つの例を上げましたが、他にもいくつか例をあげておきます。間違えやすい例なので、ルールをしっかり確認して理解してください。赤字のところが有効数字です。

有効数字の桁数


◎有効数字の答え方(問題に指示があるとき)

よく化学の問題では、「整数値で答えなさい、小数第一位まで求めなさい、有効数字2桁で答えなさい」という指示があります。ここでは、自分の出した答えに対して、問題の指示に合う答えを出す練習をしていきましょう。

例えば、自分の答えが「12.34」や、「56.78」になったときの2つの例で考えてみましょう。


例1 問題文に「整数値で答えなさい」と指示があるとき

有効数字を整数値に

12.34を整数値にしたいので、12.4の小数第一位(赤字のところ)を四捨五入すればOKです。この場合はなので、切り捨てとなり、12.34を整数値にすると、12となります。

次に56.78を整数値にすると、56.8の小数第一位(赤字のところ)を四捨五入すればOKです。この場合はなので、切り上げとなり、56.78を整数値にすると、57となります。


例2 問題文に「小数第一位まで答えなさい」と指示があるとき

小数第一位までの答え方

今度は12.34を小数第一位までの値で答えたいので、12.3の小数第二位(赤字のところ)を四捨五入すればOKです。この場合は4なので、切り捨てとなり、12.34を小数第一位まで求めると、12.3となります。

次に56.78を小数第一位までの答えにすると、56.7の小数第二位(赤字のところ)を四捨五入すればOKです。この場合は8なので、切り上げとなり、56.78を小数第一位まで求めると、56.8となります。


例3 問題文に「有効数字2桁で答えなさい」と指示があるとき

有効数字2桁

最後に12.34を有効数字2桁で答えるにはどうすればよいかを解説します。問題は「有効数字2桁で答えなさい」と言っているので、上の有効数字の桁数についてでやったルールに従います。

この場合は12.4の小数第一位(赤字のところ)を四捨五入すればOKです。この場合はなので、切り捨てとなり、12.34を有効数字2桁にすると、12となります。

次に56.78を有効数字2桁で表すと、56.8の小数第一位(赤字のところ)を四捨五入すればOKです。この場合はなので、切り上げとなり、56.78を有効数字2桁にすると、57となります。

※ なお、化学の問題で、「有効数字〇桁で答えなさい」と求められた場合は、自分の答えをできる限り、

1.2×10

1.23×10

5.67×10-2

5.678×10-1

のように、「〇×10」の形に変形して、解答した方が良いです。ここで、注意してほしいのは、〇は1≦〇<10を満たすような数字です。つまり、〇には1以上10未満の数字を入れて、0.1や12.3のような数は入れないようにしてください。

化学の有効数字の指示がある場合は、「〇×10」の形にするのがルールなので、できる限りこの形で答えるようにしておきましょう。逆に、この形にしておかないと、厳しい採点者の場合、減点される可能性があります。

以下に「〇×10」の形にする例をあげておきますので、参考にしてください。

有効数字の答え方



◎有効数字の答え方(問題に指示がない場合)

上で書いたように、化学の問題では、自分が出した答えを「小数第〇位で答えなさい、有効数字〇桁で答えなさい」という指示をされることが多いですが、逆に指示が全くされない場合もあります。

今回は、指示がされない場合の解答の仕方を解説します。問題文に有効数字何桁で答えるか指示がない場合は、「問題文の有効数字の中で一番小さい桁数で答える」というルールにしたがいます。

また例題で解説していきます。


例1 1.00mol/Lの塩酸13.5mlをホールピペットで測りとった。・・・

上のような文章が書いてあった場合、それぞれの数字の「1.00」と「13.5」に注目します。これらの数は2つとも有効数字3桁ですね。

ということで、自分の答えも、有効数字3桁で答えるようにします。


例2 2.0gの砂糖を250mlの水に溶かして、その水溶液から5.0mlを取り出した。・・・


例1と同様に、それぞれの数字で「2.0」「250」「5.0」に注目します。有効数字は、左から2、3、2桁となっていますね。

有効数字何桁で答えるか指示がない場合は、「問題文の有効数字の中で一番小さい桁数で答える」というルールに従います。この文で、有効数字の一番小さい桁数は2桁なので、、自分の答えは、有効数字2桁で答えるようにすればOKです。


例3 30.0gの塩を1Lの水に溶かして、食塩水を作った。・・・

この問題はどうでしょうか?それぞれの数字は、「30.0」「1」ですね。有効数字は、左から3、1桁ですね。

ルールに従うと、ここでは、有効数字が1桁ということになりますが、この問題の場合は、注意が必要です。実は文章の1Lの1は、1.000・・・という正確な値を意味します。

ややこしいですが、この問題は、有効数字3桁で答えるのが理想的です。この例外の判断には慣れが必要かもしれませんが、わからない場合は、試験官に聞いていただければよろしいです。

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